人種的ステレオタイプ
前にも似た様なことチョコチョコ書いたと思うんですが
「なんで人種差別やらが起きるんだろう?」っていう疑問が
アメリカ生活を送っている最中、私の中ではずーーーっとありました。
単一民族国家の日本から来て、多人種他民族のアメリカに住んで
「自由の国」とはいうものの、やっぱり自分もカテゴライスされてるな、とか
差別されてる!とか感じたこともある。
個性を尊重することはいいことだ、とは言うものの本当にお互い尊重出来てるの?
と多々思うことアリ。
そんなこんなで私は「人種的ステレオタイプ」を卒論と卒業制作のテーマにしたのでした。
そんで今回は自分が調べて納得いった「人間が人種的ステレオタイプを持つ」
理由やら現象やらを忘れないためにもここに書き記しておきたいと思う。
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人種的ステレオタイプの要因とその傾向について…
その1 「カテゴリー思考」
人間はもともと物事を分別、カテゴリー化して考える人間である。
よって人種差別は人間の自然な行いである。
一回カテゴリーが脳のなかで出来上がると人間はそれを基準にして物事を考える。
例えばうえの図↑の正方形。
一番左の正方形を見たら人は「四角」、一番右の正方形を見たら人は「菱形」と判断する。
中間にある他の四角達は特に名称などはないけど例えば左から二番目の四角は「傾いた四角」
右から二番目は「傾いた菱形」なんて呼ばれる。
…といった感じで中間の他の正方形達に関しては一般的な名称などはないので
人は自分の知っているカテゴリーの中でそれらを仕分ける。
この様に人はカテゴリー分けして物事を考えるので細かい差異には鈍感になりがちで
人種的ステレオタイプなんかはその様な傾向が社会で起きてるだけ。
例えば黒人は乱暴!と思ってしまったら黒人だけじゃなくても肌の黒い人は乱暴、という先入観が出来上がったり。
その2
自分のグループ以外の人はみんな一緒に見える。
人間は誰もが生きていくなかで「自分の所属しているグループ」がある。
(例えば家族、学校、人種、等)
んで自分のグループのことはよくわかるけど自分が所属してないグループのことは細かいことがよくわからない。
…ので自分の所属してるグループの人達の違いはよくわかるけど
他のグループの人達は全部似た様に見える。
…例えばうちらアジア人からしたら韓国人と中国人違うわー、なんて思ってるけど
白人みんな一緒に見えるじゃん、みたいな。
で、これも超当たり前だけど↑みたいな現象が起きる理由として
自分の所属していないグループとは接触が少ないからそのグループに対しての
知識が少なくて大雑把な印象で相手を判断しがちになる。
その3
自分のグループに対する好意
人はおのずと自分の所属するグループのことを肯定する。
他のグループより自分のグループのことを「良い」と思いたがる。
よって、他のグループに対して敵意を持っているわけではないが、
自分のグループを良く思いたいがために他のグループのことを下に見たがる傾向がある。
この様な気持ちが偏見、差別に繋がる。
その4
自尊心の低さ
人は自分が所属するグループが他のグループより価値のあるものだ、
と思うことによって自尊心を高める傾向にある。
自尊心が低下してる時、人は偏見や差別を他のグループに対して持つ傾向にある。
自尊心の低い子供は偏見や差別を持つ傾向が顕著である。
不安定な子供は「自分は完璧ではない、でもあの人よりマシだ」と思い自分を安心させる傾向にある。
逆に言うと自分に自信がある人は他の人を差別しないってことですな…。
その5
社会の常識
偏見や差別は自分が所属するグループの「常識」として成り立ってることが多い。
「何故差別するのか」という事を考えず「差別されているものだから自分も差別する」という考え方は多い。
子供が「社会時の常識」を学ぶうえで親の影響は非常に強い。
単純な人はthat's the way it is....って考えがち。
その6
メディアの影響
広告、テレビ、映画、その他のメディアは性別に関しての先入観、差別、偏見に満ちている。
特に広告は人々が目に触れる頻度の多さから人々の価値観を大きく左右する。
メディアの影響の例として…
○テレビの視聴者の白人は黒人を犯罪者として見る可能性が高い。
○音楽のプロモーションビデオを見て過ごした人は後に女性は性的対象と見る人が多い。
○ストレートの男性がエロ本を見た後自分の彼女を見た時に魅力的に思えない人が多い。
(なぜメディアの影響を受けると差別的になりがちなのか…?
私個人としてはそれはマルクス主義の思想に近いと思う。
↓参照
http://d.hatena.ne.jp/Nancynancy/20050505
http://d.hatena.ne.jp/Nancynancy/20050426
http://d.hatena.ne.jp/Nancynancy/20050421)
その7
最近の人種的ステレオタイプの傾向…〜目立ちにくい人種的ステレオタイプ〜
1960年代のマーチンルーサーキングなどが表立って行った市民権運動を得て、
アメリカでは目立った人種的差別などは無くなった様に見える。
しかし専門家達は表面的には差別はなくなったように見えるけれど
実は人々の根底の意識では人種差別ななくなっていないと考えられてる。
表面的には人種差別は出してはいけない、というタブーの元人々は差別的発言は
避けており本人も自覚してはいないが実
際の意識の中では差別的意識がぬぐいきれてない兆候がある、と専門家は言う。
表面的には人種差別はしてはいけない、と言われてる今でも
統計的に見て差別的に人種的少数民族達は扱われていると判断されるケースが起きている。
○黒人やラテン系の人々は白人と比べて同じ家を買うにあたって平均的に$3、000多く払っている。
○黒人やラテン系の人々は白人の求職者より就職率が低い。
○女性は平均的に、男性より25%少ない給料を得ている。
そこで近日研究者達は人種的ステレオタイプや人種差別が
どれ程人々の中で浸透しているのか計るために
直積的ではない実験を繰り返している。
その実験によると人々は無意識のうちに他の人種の人々に対してステレオタイプを持っていたり
差別をしていたりするという。
…てなわけで人種差別やステレオタイプは人の自然の習性、習慣として成り立ってるもののあれば
歴史的な背景、文化で成り立ってもいるもの、らしい。
まーそれはなんとなくわかるけどわたし的に新鮮だったのは最近の人種差別は一見わかりにくいけど
実態はそうたいして変わってない、って事実。
現に私がこの「人種差別や人種的ステレオタイプ」についてのリサーチ結果について
クラスでプレゼンした時も
先生が「自分が人種差別主義者だと思う人」って言った時、
クラスのほぼ全員が手を挙げてた。
私もアメリカに住んでるうちは白人じゃないしアメリカ国籍も持っていないから
少数民族派かもしれないけど、そんななかでも色んな人種に対して先入観を持ってしまってるのは事実。
そんなわけで手を挙げた。
私も人種差別はしてます。それは認める。
地球上に色んな民族や人種が生きているんだから相手に対して色んな考えを持ってるのはもはや当たり前だよな、と実感した。
私たち人間は被害者でもあると同時に加害者でもある。
その度合いの差はその人種の歴史、経済、誠治によって比重は大分違うものだとは思うけど。
単に怖いのはその民族の人々とちょっとしか会ってないのにネガティブなイメージを持ってしまって
「そうじゃない人もいる」ってことが意識にない時だろうな。
人って単純だから「そうだ!」って思ってしまうと
本当にその人自身を見る前に自分の中でのイメージで相手を見てしまうと思う。
まぁそれは人種とか関わらずだろうけど、人種差別になるとタチが悪い。
戦争や、虐殺などextremeな方向に向かってしまうこともあるから。
そして一度そんな事件が起こってしまうとその事実で人々は苦しむからだ。
それは私たちが生きてきた歴史が証明してる。
